Courtyardとは?ポケモンカードのNFTを取引できるサービスを徹底解説

Courtyard(コートヤード)とは、ポケモンカードをはじめとする実物のトレーディングカードをNFT化し、ブロックチェーン上で売買できるサービスです。鑑定済みの現物カードは提携倉庫で厳重に保管され、ユーザーはそのカードに1対1で紐づくNFTを取引します。NFTはいつでも現物カードと交換(引き換え)でき、世界中への配送に対応しています。

2023年頃に「ポケモンカードをNFT化できるサービス」として日本でも話題になったCourtyardですが、その後の成長は目覚ましく、2026年現在ではNFT市場全体の売上ランキングで首位に立つこともある、RWA(現実資産)×NFT分野の代表的プロジェクトへと進化しました。

本記事では、Courtyardの仕組みや使い方、最新の成長データ、日本からの利用方法、そして今後の課題までをわかりやすく解説します。

※本サービスは株式会社ポケモンおよび任天堂の公式サービスではありません。取引されるのは市場に流通している鑑定済みカード(二次流通品)です。

Courtyardとは何か?

Courtyard コレクターズアイテムをNFT化 管理・取引するサービス
引用:Courtyard

Courtyardは、実物のコレクターズアイテムをNFT化し、保管・取引を可能にするマーケットプレイスです。

2021年に、Google/YouTube出身のNicolas le Jeune氏(CEO)とApple出身のPaulin Andurand氏(CTO)によって設立されました。米国の著名アクセラレーター「Y Combinator」の2022年冬バッチに採択された、サンフランシスコ拠点のスタートアップです。

資金調達も順調に進んでおり、2025年にはForerunner Ventures主導のシリーズAラウンドで3,000万ドルを調達しました。このラウンドにはNEA、Y Combinator、ParaFi Capital、Burst Capital、Prelude Venturesなどが参加しており、累計調達額は約3,700万ドルに達しています。

NFTと現物資産の連携

Courtyard 現実資産(RWA)と裏付け
引用:Courtyard

Courtyardでは、現物資産(RWA:Real World Asset)を裏付けとしてNFTを発行しています。仕組みは以下の通りです。

  1. PSA・BGS・CGCなどの第三者鑑定機関によってグレーディングされたカードが、Courtyardの保管パートナーの倉庫に預けられる
  2. 1枚1枚のカードに対応するNFTがPolygonブロックチェーン上で発行される
  3. ユーザーはマーケットプレイス上でNFTを売買する(現物の配送は不要)
  4. 現物が欲しくなったら、NFTをバーン(焼却)して実物カードの配送を申請できる

つまり、Courtyard上のNFTは「カードの画像データ」ではなく、「倉庫に実在する特定の1枚のカードの所有権」を表すトークンです。取引履歴はすべてブロックチェーン上に記録されるため、真贋やすり替えの心配なく、世界中の相手と即時に売買できます。

安全な収集品の保管

現物カードは、貴重品の保管・輸送で世界的な実績を持つBrink's(ブリンクス)が運営する倉庫で保管されます。Brink'sは金融機関や政府機関とも取引のある老舗セキュリティ企業で、保管中のカードには保険が適用されます。

なお、保管・保険は無料で提供されており、期間の制限もありません。現物を安全に預けたまま、NFTだけを何年でも取引し続けることが可能です。

NFTと実物資産をいつでも交換できる仕組み

預けられている実物カードは、いつでもNFTと交換(リディーム)可能です。

交換の際、対応するNFTはバーンされ、永久に使用できなくなります。「オンチェーン上のNFT」と「手元の現物」が二重に存在することを防ぐための仕組みです。現物の引き換えは全世界への配送に対応しており、日本からも利用できます(配送手数料等は別途必要です)。

2026年のCourtyard:デジタルパック開封(リップ)が主力体験に

サービス開始当初のCourtyardは「持っているカードをNFT化して売る」「出品されたカードNFTを買う」というマーケットプレイスが中心でした。しかし現在の主力は、デジタルパック開封(リップ)と呼ばれるガチャ形式の体験です。

ユーザーは25ドル程度から数千ドルまで、さまざまな価格帯の「パック」を購入し、その場で開封します。中から出てくるのは、実際にBrink'sの倉庫に保管されている鑑定済みの現物カードに紐づいたNFTです。引いたカードは、次の選択肢のいずれかを選べます。

①そのまま保有する
②マーケットプレイスで売却する
③現物として配送してもらう

取り扱いカテゴリーも大きく拡大しました。ポケモンカードに加え、バスケットボール・野球・フットボール・サッカーなどのスポーツカード、CGC鑑定のコミック、さらには鑑定済みのコインや高級腕時計のパックまで登場しています。毎週新しい限定ドロップが追加され、モバイルアプリ(iOS/Android)からも購入・開封が可能です。

手数料は「販売手数料0%」に進化

かつてのCourtyardには「2024年までの各種手数料無料」「再販時に元の持ち主へ1%を還元」といった制度がありましたが、現在は撤廃・刷新されています。

2025年には、マーケットプレイスにおける販売手数料を0%にすることが発表され、出品者は販売価格の全額を受け取れるようになりました。これに伴い、従来の1%収益シェアプログラムは終了しています。

シームレスな使い心地

Courtyardは、暗号資産に馴染みのないユーザーでも使えるよう設計されています。

決済にはクレジットカード・デビットカードのほか、Apple PayやGoogle Pay、Cash App、Stripe Linkなどが利用でき、もちろん暗号資産(Polygon上のUSDC等)での入金にも対応しています。購入時のガス代(ブロックチェーン手数料)を意識する必要はなく、メールアドレスだけでアカウントとウォレットが自動作成されるため、通常のECサイトと同じ感覚で利用可能です。

急成長するCourtyard:数字で見る現在地

Courtyardの成長は、NFT市場全体が冬の時代と言われた時期を挟んでも際立っています。

  • 月間売上は2024年1月の約5万ドルから、2025年7月には約5,000万ドルへと約1,000倍に拡大
  • 2025年8月には月間取引高が約7,800万ドルに到達し、過去最高を記録
  • 2026年4月には、週間売上782万ドルで全世界のNFTコレクション中1位を獲得。CryptoPunksなどの著名コレクションを上回った

かつてNFTランキングの上位はPFP(プロフィール画像)系コレクションの独壇場でしたが、現在は「現物に裏付けられたRWA型NFT」であるCourtyardが常連となっており、NFT市場の主役交代を象徴する存在と言えます。

日本からCourtyardのポケモンカードNFTを購入するには

日本のユーザーにとって朗報なのが、メルカリNFTでCourtyard.ioの商品が取り扱われていることです。メルカリNFT経由で購入したCourtyard.ioの商品は、購入後にCourtyard.ioのサイトから実物のトレーディングカードと交換できます。なお、交換方法や配送料金は、メルカリNFTの公式サイトで事前の確認が必要です。

メルカリNFTのCourtyard.io販売サイト

日本円・日本語UIでRWA型ポケモンカードNFTに触れられる入口が整ったことで、暗号資産の口座を持たない国内コレクターにも裾野が広がりつつあります。もちろん、Courtyard.io本体のサイト・アプリを直接利用することも可能で、現物カードの引き換えは日本への配送にも対応しています。

拡大する「トレカRWA」市場と競合プロジェクト

Courtyardの成功を受けて、「実物トレカ×ブロックチェーン」の市場全体が急拡大しています。トークン化されたポケモンカードの月間取引高は、2025年8月に合計1億2,400万ドルを超えました。

代表的な競合には、Solanaブロックチェーン上で展開する「Collector Crypt」があります。同プロジェクトは独自トークン「CARDS」の発行やガチャマシン機能で急成長し、2026年6月時点で累計取引高は約13億ドルに達したと報告されています。また、OKX Venturesが出資する「RipRip.io」など、後発のパック開封型プラットフォームも次々と参入しています。

こうした競争環境の中でもCourtyardは、Brink'sによる保管体制、PSA等の鑑定インフラとの連携、そして独自トークンを発行せずカードNFTそのものに集中する堅実な設計で、この分野のパイオニアとしての地位を保っています。

Courtyardの課題と注意点

一方で、急成長ゆえの課題やリスクも存在します。利用を検討する際は、以下の点に注意が必要です。

規制の不確実性

トークン化されたコレクターズアイテムを法的にどう扱うかは、米国をはじめ各国でまだ明確に定まっていません。規制環境の変化によって、サービス内容や利用条件が変わる可能性があります。

パック開封モデルへの批判

ランダム性のあるパック開封(リップ)は射幸性が高く、「ギャンブルに近いのではないか」という批判も一部で出ています。開封結果の確率は公開されているものの、購入額を下回るカードが出ることは日常的にあり、投機目的での過度な利用には注意が必要です。

価格変動リスク

カードNFTの価格は市況の影響を強く受けます。2026年前半には、人気カテゴリー以外の価格が高値から大きく下落する局面もありました。人気の高いカード以外は流動性が薄くなりやすい点も含め、あくまで変動の大きいコレクティブル資産である点は理解しておくべきでしょう。

非公式サービスであること

繰り返しになりますが、Courtyardは株式会社ポケモンや任天堂の公式サービスではありません。取引されているのは二次流通の鑑定済みカードであり、権利元が関与するものではない点は正しく理解しておく必要があります。

まとめ:RWA×NFTの代表事例となったCourtyard

Courtyardは、「現物はプロが保管し、取引はNFTで行う」というシンプルなアイデアを、鑑定インフラ・保管体制・使いやすいUXと組み合わせることで、NFT市場でもっとも成功したRWAプロジェクトの一つに成長しました。かつて7億円超で取引されたポケモンカードの事例が象徴するように、トレーディングカードは巨大な資産市場であり、そこに流動性と透明性をもたらすトークン化の潮流は今後も続くと見られます。

メルカリNFTでの取り扱い開始により、日本のユーザーにとっても一気に身近な存在となったCourtyard。トレカRWA市場の拡大とともに、その動向から引き続き目が離せません。

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