イーサリアムの規格「ERC」とは?種類や活用事例を紹介
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暗号資産で採用される規格であるERCとは何かについて紹介します。また、ERCを用いて作られた主なトークンについても詳しく解説します。

ERCとは何か

ERCはEthereum Request for Commentsの略称で、イーサリアムブロックチェーン上で構築されるスマートコントラクトやトークンの標準化に使われる規格のことです。ERC規格ができたことで、それまで異なるシステムやプラットフォームでは交換や利用が難しかったトークンに互換性を持たせることができるようになりました。

ERCはイーサリアムブロックチェーンの新機能の提案などを行う技術文書「Ethereum Improvement Proposals(イーサリアム改善提案)で2015年10月に提案され、現在多くの暗号資産で採用されているERC-20が誕生しました。

ERCの種類と活用事例

ERCには用途の異なるさまざまな種類があります。

  • ERC-20
  • ERC-721
  • ERC-721A
  • ERC-3525
  • ERC-6551
  • ERC-948
  • ERC-223
  • ERC-777
  • ERC-1155

ここでは上記の種類について、事例を交えながら詳しくご紹介します。

ERC-20

ERC-20は、現在最も普及しているトークン規格で、トークンにイーサリアムブロックチェーンとの互換性を持たせることができます。

特徴は、トークンの最大発行枚数を設定やトークンの作成、転送、保有の方法の統一といった基本的な機能が備わっていることです。ERC-20に基づいて作成されたトークンは、イーサリアムネットワーク上のさまざまなウォレットや取引所で利用できるため、多くの場所で採用されています。

また、トークンを利用した資金調達(ICO=Initial Coin Offering)が活発になっていた2017年頃には広く採用されました。

利用シーン

ERC-20は、イーサリアム上でのトークンセールやICOでよく利用されます。また、仮想通貨取引所での取引にも広く利用されています。ERC-20規格のトークンであれば互換性があるため、多くの分散型取引所では直接トークンの交換が可能となっています。これらは一部の利用シーンですが、ERC-20はその柔軟性と普及度から、さまざまなブロックチェーン関連のアプリケーションで広く利用されています。

ERC-721

ERC-721は、トークンを代替不可能なものとして扱うことができるトークン規格です。代表的な例がNFT(Non-Fungible Token)」です。

ERC-721は、異なるトークン間で個別の識別子を持たせることができ、それぞれが固有で交換不可能な特性を持つことを可能にします。この規格により、デジタルアセット(ゲームアイテム、デジタルアート、不動産など)が一意にトークン化され、ブロックチェーン上で所有権を確立し、トレード可能となります。ERC-721は、トークンの作成、転送、所有権の証明、メタデータの取得などの機能を提供し、様々なアプリケーションでNFTの発行や取引が可能になります。

利用シーン

ERC-721は、デジタルアートやゲームアイテムなどの利用が主流となっています。最近は、イベントへの参加証明やチケットとしての利用もされています。海外では、不動産の所有権をNFTで販売するといった事例もでてきています。今後もNFTの利用シーンは増えていくでしょう。

ERC-721A

ERC-721Aは、世界トップクラスの人気を誇るNFTプロジェクトAzukiが独自に開発したトークン規格です。ERC-721Aの大きな特徴は、発行時のトランザクション手数料を大幅に削減できることです。

NFTの代表的なトークン規格であるERC-721を利用した場合、複数のNFTをミントする際に多くの手数料が掛かってしまいます。しかし、AzukiはERC-721の構造を最適化したことで発行時の手数料が安く、ERC-721に互換性を持ったNFTを実現しています。

利用シーン

ERC-721Aは、複数枚のNFTを発行するジェネラティブのNFTコレクションで利用されています。国内でも、鷹の爪団NFTやBLUBEAなどがERC-721Aを利用しています。

ERC-3525

ERC-3525は、2022年9月に承認されたイーサリアムのトークン規格です。

ERC-3525は、SFT(セミファンジブルトークン)と呼ばれるトークンで、従来のNFTやFTの特徴を併せ持っています。FTのような通貨としての利用やNFTのようにトークンにユニークなIDを持たせることが可能となっています。債券や保険証券などの金融商品のトークン化に適した規格となっています。

ERC-6551

ERC-6551は、ERC-721のNFTにスマートコントラクトアカウントを与えられるシステムで、TBA(Token Bound Account)と表現されることが多いです。TBAはERC-721トークンが所有するコントラクトアカウントのデータ保管庫であり、コントラクトアカウントとそれを所有するNFTをリンクさせることができます。また、ERC-721トークンに複数のTBAを紐付けることが可能です。これにより、一つのNFTに対して複数のウォレットを持たせることが可能となっています。

ERC-6551の登場によって、以前からERC-721の課題として挙がっていたエージェントとして機能や他のオンチェーンアセットとの関連付けなどをERC-721コントラクトとの互換性を保ちつつ実現できるようになりました。

ERC-6551は、NFTゲームにおいて、アイテムなどのインベントリシステムやウォレットに代わるオンボーディングツールとしてのNFTなど、多岐にわたるユースケースが考えられます。

利用シーン

ERC-6551は、NFTを使ったデジタルアイデンティティの表現を可能にします。

NFTの取引履歴などをもとに、ゲーム内報酬やロイヤリティプログラム、エアドロップを行える可能性があります。また、将来的にはオンチェーンの信用度を判断し、ローンを組むことも可能になるかもしれません。

ERC-948

ERC-948は、ブロックチェーン上でサブスクリプション課金を実現するための規格です。

ERC-948を利用することでユーザーのウォレットから定期的かつ継続的に決済を行うことができます。この規格が実現されることで、イーサリアム経済圏の拡大とビジネス利用などが期待されています。現在は、利用するユーザーが少ないため普及には時間が掛かりそうです。

利用シーン

イーサリアム上のサービス利用料の月額払いなどで利用される可能性が高いです。また、ゲームの定期課金などにも利用できるでしょう。

ERC-223

ERC-223は、ERC-20の課題を解決するために誕生したトークン規格です。ERC-20トークンは、ユーザーが誤ってスマートコントラクトアドレスに送信してしまった場合、トークンを引き出せなくなる問題がありました。このような問題を解決するためにERC-223が開発され、スマートコントラクトアドレスにトークンを送信した場合に、トークンが返ってくる仕組みが実装されました。ERC-20の上位互換とも呼べる規格です。

利用シーン

ERC-223はERC-223の上位互換に位置する規格ですが、ERC-20を採用したトークンが多いのが現状です。ERC-20がすでに普及しており、開発がしやすい環境が整っていることが理由として考えられます。

ERC-777

ERC-777は、ERC-20と互換性を持ち、便利な機能が追加された規格です。

ERC-777では、トークンの所有者が誤ってトークンを送信するリスクを軽減するために、トークン送信時には、受信者のアカウントが存在しない場合や受信者がスマートコントラクトアドレスである場合にもエラーチェックが行われ、誤った送信を防ぐことができます。ERC-20の改良版であり、ERC-223よりも多くのデータ取引が可能になっています。

利用シーン

ERC-777は、既存のERC-20トークンのアップグレードして使用することができます。ERC-20からERC-777へのアップグレードにより、既存のトークンに新たな機能やセキュリティ機能を追加できます。

ERC-1155

ERC-1155は、ERC-20の代替性トークンの特徴とERC-721の非代替性トークンの特徴を併せ持ったトークン規格です。ブロックチェーンゲームでの利用が一般的で、ERC-1155の利用によって複数のゲーム内アイテムを一括で送信できるようになりました。また、一度の送信で複数のユーザーへ送信できるため、トランザクション手数料の削減と利便性が向上しました。

利用シーン

ERC-1155は基本的にはブロックチェーンゲームのアイテムなどで利用されています。

ERCまとめ

ERCは、イーサリアムブロックチェーン上で構築されるスマートコントラクトやトークンの標準化に使われる規格のことで、多くの種類が誕生しています。

今回、紹介したERCは主要な規格の一部でしかなく、この他にも様々な規格があります。仮想通貨やNFTの普及には、便利なERCの開発が重要です。

今後も多くのERCが開発され、様々な機能が実装されつつ、イーサリアムの成長が続くでしょう。

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