
2025年現在、ステーブルコインの流通規模は約2,490億ドルに達しています。ステーブルコインはブロックチェーン上で発行・移転される電子決済手段で、日本の法律上は暗号資産ではなく「電子決済手段」に区分されます。価格変動を抑えられる特性から、DeFiや国際送金などの決済レールとして存在感を高めています。
規制面では、欧州で2024年6月にMiCAが施行され実用フェーズが前進。日本でも2023年の改正資金決済法で枠組みが整い、普及が進みつつあります。最新動向として、2025年8月にJPYC株式会社が資金移動業者の登録を取得し、国内初となる円建てステーブルコインの発行が可能になったと発表しました。
本記事では、ステーブルコインの基礎、代表的な種類と仕組み、リスクと規制動向、そして2025年以降の活用シナリオまでを、初めての方にも分かりやすく解説します。
なお、ステーブルコインの代表格であるUSDCはSBI VCトレードでも取引できます。
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Contents
ステーブルコインとは

ブロックチェーン上で価値をやり取りする際、価格が急変する一般的な暗号資産では実用性が限られます。そこで誕生したのが、米ドルなどに価値を連動(ペッグ)させることで価格を安定させた「ステーブルコイン」です。主要銘柄のテザー(USDT)やUSDコイン(USDC)は、CoinMarketCapの時価総額ランキングでトップ10に入るほど利用が拡大しています。
2025年6月時点で流通するステーブルコインは140種類超。Web3エコシステムの基盤として、DeFiやNFT決済、クロスチェーン送金まで幅広く使われています。2025年3月にはSBI VCトレードがUSDCの一般取引を国内で初めて開始したことで話題になりました。
なお、日本法上ではステーブルコインは暗号資産ではなく「電子決済手段」に分類されます。2023年6月施行の改正資金決済法により、法定通貨建てで償還請求が可能なトークンは銀行・信託会社・資金移動業者などライセンス保有者のみが発行できる仕組みとなり、会計上も現金預金に近い取り扱いを受けます。
技術的にはブロックチェーン上のトークンであるため広義の暗号資産に含められることもありますが、法的区分は明確に異なる点を押さえておきましょう。
ステーブルコインが注目される理由・メリット
ステーブルコインは、送金コストの削減から企業決済の効率化まで、暗号資産の実用性を大きく押し上げる存在として脚光を浴びています。ここでは、注目を集める背景を次の5つの観点から詳しく見ていきましょう。
価格変動リスクを抑えられる
ビットコインなど大半の暗号資産は法定通貨に比べボラティリティが極端に高く、日常決済や記帳単位としては不向きです。
ステーブルコインは米ドルや円などに連動させることで価格をほぼ固定し、法定通貨に近い安定性を実現しています。
国際送金・資金移動のコスト削減
海外への送金は銀行経由だと手数料が重く、着金まで数日かかるのが一般的です。
これに対して、USDCやUSDTなら対応チェーン上で数十秒〜数分で着金し、必要なのは数十円程度のネットワーク手数料のみ。
為替の確定が早く、現地への支払いを素早く回せるため、個人・企業の資金移動や価値の保全にも適しています。
DeFi・Web3の基礎通貨として機能
ステーブルコインはDEXのプールやレンディングで“基準通貨”として機能し、価格が安定している分、交換や清算の設計がしやすくなります。
NFTの支払いにも採用が広がり、手数料の安いチェーンと組み合わせれば、小口の支払いからサブスクまで、日常的な使い方へも展開できることがイメージできるでしょう。
規制整備で実利用フェーズへ
改正資金決済法により国内発行が解禁されたほか、EUのMiCA規則や米国議会での「GENIUS法案」での審議など、世界各国で透明性確保と普及を両立させる法整備が進展。
金融機関や上場企業が本格導入を検討する土壌が整いつつあります。
エンタープライズ活用とマルチチェーン展開
サプライチェーン決済やリアルワールドアセット(RWA)のトークン化、クロスチェーン送金など企業向けユースケースが急増。
USDCのように複数チェーンへ展開する事例が増え、ユーザーはチェーンを意識せず安定通貨を扱える環境が広がっています。
ステーブルコインの種類と仕組み
一口にステーブルコインと言っても、裏付け資産の種類や管理方法によって大きく3つに分類されます。
- 法定通貨担保型
- 暗号資産担保型
- 無担保・アルゴリズム型
それぞれの特徴や代表例、メリット・デメリットを理解することは、安全に活用するうえで非常に重要です。
法定通貨担保型(例:USDT、USDC)
最も一般的な仕組みで、ステーブルコイン1枚につき、実際に米ドルなどの法定通貨を1ドル分保有しているタイプです。
発行体は通常、信託銀行や第三者機関に準備金を預け、定期的に監査報告を公開します。
メリット:
・価格安定性が高い
・市場での流動性が豊富
・金融機関からの信頼性も高め
デメリット:
・中央集権的(発行体の信用に依存)
・監査の透明性が不足する場合がある
・法域ごとの規制に影響を受けやすい
代表例はTether(USDT)とUSD Coin(USDC)で、いずれも時価総額ランキング上位に位置する大型銘柄です。
暗号資産担保型(例:DAI)
イーサリアムなど他の暗号資産を担保として発行される分散型のステーブルコインです。例えばDAIでは、ユーザーがETHなどを担保としてロックし、その一部をDAIとして借りることができます。
メリット:
・スマートコントラクトで自動運用されるため非中央集権的
・DeFiエコシステムと親和性が高い
デメリット:
・担保価値が大きく変動すると清算リスクがある
・発行効率が悪く、過剰担保が必要
安定性と分散性のバランスを取る工夫が求められています。
無担保・アルゴリズム型(例:FRAX、UST)
アルゴリズムによって供給量を調整し、価格を一定に保つタイプです。
例えば価格が上昇したときは発行を増やし、下落したときは買い戻しやバーンを行って需給を調整します。
メリット:
・担保を必要とせず効率的に発行可能
・理論的には拡張性が高い
デメリット:
・市場心理に左右されやすく、崩壊のリスクがある
・実際に大規模な価格崩壊を経験した例もある(例:TerraUSD)
2022年にUST(TerraUSD)が崩壊し、40兆円超の損失を引き起こしたことから、現在はこの方式を採用するプロジェクトは限定的です。
主要なステーブルコイン一覧
現在発行されているステーブルコインは140種類以上ありますが、その中でも特に市場で存在感を示している7つの銘柄を、以下の視点で比較してみましょう。
| 銘柄 | ペッグ通貨 | 担保形態 | 発行主体 | 規制準拠 | 流通チェーン数 | 時価総額(2025年8月初) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| USDT(Tether) | 米ドル | 法定通貨担保型 | Tether Ltd. | 一部準拠 | 15以上 | 約1,530億ドル |
| USDC(USD Coin) | 米ドル | 法定通貨担保型 | Circle | 米国・日本対応 | 20以上 | 約609億ドル |
| DAI | 米ドル | 暗号資産担保型 | MakerDAO | 非中央集権 | イーサリアムなど | 約54億ドル |
| TUSD(TrueUSD) | 米ドル | 法定通貨担保型 | Techteryx Ltd. | 米国 | 10+ | 約4.9億ドル |
| FDUSD(First Digital) | 米ドル | 法定通貨担保型 | 香港系信託 | 香港 | イーサリアム・BNB・Sui | 約16億ドル |
| USDP(Pax Dollar) | 米ドル | 法定通貨担保型 | Paxos | 米国(NY州) | イーサリアム・Solana | 約0.7億ドル |
| JPYC | 日本円 | 日本円(預貯金および国債) | JPYC株式会社 | 日本国内準拠 | イーサリアム・Avalanche、ポリゴン | ー |
このように、通貨の種類や発行主体の規制対応によっても信頼性や使われ方が大きく異なります。利用目的に応じて選ぶことが重要です。
日本における規制と最新動向
日本では2023年6月の改正資金決済法により、いわゆるステーブルコインは暗号資産ではなく「電子決済手段」として位置づけられました。発行主体は銀行・信託会社・資金移動業者などに限定され、国内での発行と流通のルールが明確化されています。
主なポイントは次のとおりです。
- 取引単位の上限:1回あたり100万円(原則)
- 発行者の登録義務(業態に応じた監督・届出)
- 裏付資産の分別管理、外部監査、準備金の安全な保管と情報開示
- 犯罪収益移転防止法に基づくKYC/AMLへの対応
動向としては、SBI VCトレードが2025年3月にUSDCの現物取引を国内で初めて開始し、入出庫にも対応しました。三菱UFJ信託銀行はProgmat Coinの枠組みで円建てトークンの実用化を進めています。
さらに2025年8月には、JPYC株式会社が資金移動業者としての登録を取得し、円の預貯金や国債を裏付けとする日本円連動の電子決済手段型「JPYC」を発行可能になったと公表しました。
こうした動きにより、国内でも銀行・信託・資金移動業者を軸にした実用フェーズが一段と進む見込みです。
世界の規制・政策トレンド
世界的にもステーブルコインは制度整備の中心課題のひとつとなっています。特に欧州や米国では法制度の整備が急速に進展しています。
EU:MiCA規則の施行(2024年6月)EU全体で統一された暗号資産規制「MiCA(Markets in Crypto-Assets)」が正式に施行されました。ステーブルコイン発行にはライセンス登録と準備資産の証明が義務づけられ、欧州市場での信頼性が高まっています。
米国:連邦法「ジーニアス法案」成立と実装フェーズへ
2025年7月、連邦議会は支払型ステーブルコインの包括法「ジーニアス法案」を可決し、同月トランプ大統領が署名しました。新法は、発行体に米ドル等による一対一の準備資産保有と月次開示を義務づけ、償還(払い戻し)ルールや消費者保護、州・連邦の二層監督、一定条件下でのノンバンク発行体の連邦認可枠を整備します。
財務省は施行設計に向けた意見募集を開始しており、実務ルールの具体化が進行中です。なお、前国会の「Clarity for Payment Stablecoins Act(H.R.4766)」は2024年に下院金融サービス委員会から報告まで進んだものの、会期内には成立しませんでした。
アジア:シンガポール・香港が先行
シンガポール金融管理局(MAS)や香港金融管理局(HKMA)は、ステーブルコインの法的位置付けを明確化し、規制下での発行を認めています。香港ではFirst Digital Trustが法準拠でFDUSDを発行し、Binanceなどの大手取引所で採用されています。
これらの動きは、「ステーブルコインはグレーな存在」から「制度化された国際金融インフラ」へと転換しつつあることを示しています。
ステーブルコインの将来性・可能性
ステーブルコインは法定通貨などを担保とすることで安定性を得ることに成功しました。これは従来の暗号資産にはなかった大きなメリットです。高い将来性を期待する声も少なくありません。
しかし一方で、ステーブルコインの1種であるテラUSDが暴落した事例もあり、システムとして完全に安全ではありません。そのため世界では続々と規制強化を進めているのが現状です。
日本においては、2022年6月3日にステーブルコインを規制する改正資金決済が成立しています。これは金融のデジタル化に対応した資金決済制度を作ることを目的として可決されました。ステーブルコインをマネーロンダリングに使われないための対策強化です。
ステーブルコインの抱える課題は、実用化にどう向かって行くかにかかっています。価格の安定性が高い一方で、テラUSDのように暴落しないとも限りません。そのため決済手段としての実用性や法整備が求められています。
2019年10月に開催されたG7では、ステーブルコインについて以下の課題があると指摘されています。
- 法的な確実性
- 健全なガバナンス
- マネーロンダリング・テロ資金供与・その他の形態の不法な金融
- 決済ステムの安全性・効率性および完全性
- サイバーセキュリティおよびオペレーション上の頑健性
- 市場の完全性
- データのプライバシー保護およびポータビリティ
- 消費者・投資家の保護
- 課税上のコンプライアンス
G7では以上9個の課題が解決されなければステーブルコインの運営を行うべきではないと発表されました。日本はそのうちの1つを世界に先駆けて可決したわけです。
先行きがまだ見えないように感じられるステーブルコインですが、逆に言えば解決すべき課題が見えているということもであります。上記9個の課題を解決していけば、ステーブルコインが実用に耐える通貨として、もっと重要な存在になることも夢ではないでしょう。今後、法定通貨や決済分野を中心に用途が増えていくことも考えられます。
ステーブルコインの抱える課題は大きいものの、その安定性から従来の暗号資産にはない強みがあります。これらを考えるとその将来性には期待したいところです。
ステーブルコインの購入方法
ステーブルコインの買い方は「国内取引所で買える銘柄を選ぶ」か「海外取引所から送金する」の2通りに分けられます。
ここではUSDCをSBI VC トレードで購入する手順を例に、ステーブルコインの購入手順を紹介します。
USDCをSBI VC トレードで購入する手順(国内)
- SBI VC トレードで口座開設(無料)
本人確認(eKYC)は最短当日。完了後に円入金が可能になります。 - 円を入金
- USDC/JPY の板で成行または指値注文
取引所(現物)サービスに対応しているため、販売所より低スプレッドで購入できます。
その他ステーブルコイン(USDT・DAI など)の入手方法(海外)
| 手順 | 概要 |
|---|---|
| ① 海外取引所に口座開設 | Binance・Bybit・OKX・Bitget など主要取引所は日本居住者の登録にパスポート/マイナンバーが必要 |
| ② 日本円を暗号資産に両替 | 国内取引所で BTC/ETH を購入→海外取引所へ送金 |
| ③ 海外取引所でステーブルコインを購入 | 現物板(USDT/USDC/DAI ペア)で売買 |
海外取引所利用の注意点
- 送金ミス・スマートコントラクトのリスクは自己責任。
- 日本の電⼦決済⼿段規制外の銘柄は、将来の税務・規制変更に備え取引履歴を保存。
- 手数料を抑えるなら USDT → Tron(TRC20)、USDC → Base など安価なネットワークを選択すると効果的です。
以上を参考に、まずは国内で買えるUSDCから少額で始め、慣れてきたら海外取引所で他のステーブルコインも試してみるとよいでしょう。
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ステーブルコインにに関してよくある質問
最後に、読者からよく寄せられる疑問に簡潔にお答えします。
基礎の確認から実務での使い方のイメージづけまで、この章だけでも要点を押さえられる内容です。
ステーブルコインとビットコインの違いは?
ビットコインは発行上限と市場需給で価格が動く“値動きのある資産”です。
一方、ステーブルコインは法定通貨などに価値を連動させ、1枚=1通貨単位に近い価格を保つ“送金・決済用のデジタル資産です。
前者は投資対象になりやすく、後者は決済や資金移動の実務で使われやすい点が大きな違いです。
ステーブルコインとはわかりやすく言うとどんなもの?
「ブロックチェーン版のチャージ残高」のようなものです。
1ドル(あるいは1円)に連動するよう設計され、24時間いつでも数十秒〜数分で送金できます。
値動きが小さいので、ネットショッピングの支払い、越境の取引、個人同士の送金など日常的な用途に向いています。
ステーブルコインは儲かる?
基本的に値上がり益を狙うものではありません。
利回り商品(貸出や流動性提供など)で増やす方法はありますが、相手先の信用、スマートコントラクト、預け先の管理体制など複数のリスクを伴います。
また、外貨建てのコインを保有すると為替で損益が出る点にも注意が必要です。
ステーブルコインと暗号資産の違いは?
どちらもブロックチェーン上で移転できますが、性格が異なります。
暗号資産は価格が相場で変動する“資産”としての色合いが強いのに対し、ステーブルコインは法定通貨等に連動し、決済や送金の“手段”として安定性を重視します。
日本では制度上も別枠で取り扱われる点が実務面の違いです。
ステーブルコインまとめ
ステーブルコインは 「価格変動を抑えたブロックチェーントークン」 という技術的特性と、日本法上は電子決済手段に区分される という法的特性を併せ持ちます。
- 用途:DeFi、NFT決済、クロスチェーン送金など暗号資産エコシステムの基盤通貨として機能し、2025年時点で140種類超が流通。
- 購入方法:USDC なら SBI VC トレードで円建て購入→ウォレットへ送金が最もシンプル。他銘柄は国内取引所で BTC/ETH を購入→海外取引所に送金→ステーブルコインへ交換、という2段階が基本。
- コスト最適化:ガス代が安い時間帯(JST 9:00–15:00/週末)を狙い、Base や Tron など低手数料チェーンを選ぶと手数料を 90 % 以上削減可能。
- リスク対策:秘密鍵のハードウェア管理、フィッシング回避、スマートコントラクト承認の定期撤回は必須。新規規制や税制改正にも備え、取引履歴は保存しておく。
まずは国内で手軽に買えるUSDCでフローを体験し、慣れたら海外取引所で USDT・DAI などを活用。このステップアップ方式が安全かつ効率的です。ステーブルコインを賢く使い、ガス代と為替リスクを最小限に抑えながら Web3 の可能性を広げましょう。
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