編集長が語る、役職NFT化の裏側

この記事では、10/28(木)にプレスリリースにて発表した

「役職のNFT化」

に至った経緯や、その背景を編集長の粟井よりお伝えします。

メディア立ち上げの背景

トレジャーコンテンツは自社で新規事業を作り、他社の新規事業を応援する企業です。今回も企画会議の中でNFTの話が挙がった際、NFTを活用すると頑張った人の過去が未来に渡って報われる世界が作れるよね、という話を小林(株式会社トレジャーコンテンツ 代表取締役)としていました。

というのも、これまでクリエイターの世界では、何か作品を作ってもそれを誰かに売ったタイミングで価値とお金の交換がなされ、そこで取引は終了していました。

その後、転売されてもクリエイターに再び利益が入ることはありませんでした。

しかし、NFTを活用する事により転売を経て誰の手に渡ったか、いくらで渡ったのかが分かるようになり、同時にその収益の一部をクリエイターに還元する仕組みが実現可能になったわけです。

のみならず、唯一無二を証明し、権利を明確化できるNFTが普及すれば、世の中がより便利になると思いました。

トレジャーコンテンツの理念は「0から1を創り続ける」であり、新しい事業を通じて世の中を良くしたいと考えております。その考え方にNFTは合致すると考え、NFTを絡めたビジネスを考案しよう、ということになり、情報を集めだしました。

とはいえ、そのタイミングのNFTのニュースといえば「●●の作品が●●億円で売れた」「●●のツイートが●●で落札された」というものばかりで、正直なところ、投機的な雰囲気があることは否めませんでした。

私たちは、どうしたらNFTの多様性、可能性を多くの人に伝えられるかと考えたところ、メディアを立ち上げるのが多くの人にNFTを伝えられる近道なのではないか、という結論に至りました。

正直な話、プラットフォームの方が収益性は良いかもしれません。

弊社は開発チームもある(ブロックチェーン関連の開発も行っております)為、やろうと思えば実現できました。

しかし、「頑張った人が報われる、世の中が良くなる」為にビジネスをしようと考えた結果、メディアを運営していく道を選んだのです。

クリエイターへ収益が還元され続ける世界への共感

私は漫画が好きです。そして必ず新刊を購入します。

なぜなら、そうすると作者にお金が入るからです。作者へのリスペクト、感謝の表現です。面白い、これからも読みたい、という気持ちを贈る感覚です。

今までの経済であれば、新商品と転売品の世界は分断されていました。

しかしNFTを使うことで、誰かの手を渡ってきたものであっても購入すること自体が作者への還元になる。そういう世界は素敵だと感じました。

役職NFTをなぜ作ろうと思ったのか

2021年7月のメディア本リリース後、しばらくしたある日、小林から「役職をNFT化しよう」と話をされた時は、どういう事だろうかと思いました。

しかし、ビジネスやメディアもアートと同じ「作品」という軸で捉えた時に、役職をNFTにすることで、その「作品」の作り手が繋がっていく、バトンを渡しながら、叶えたい世界に向かっていく。そういうリレー形式の作品作りなのだと思ったら、それは面白い!ということで本格的に検討することとなりました。

なぜ役職をNFTにするのか、議論を繰り返す中で以下のようないくつかの理由にまとまりました。

役職のNFT化によってより読者の方との距離を近づける

 感覚的な話ですが、メディアの運営者と読者の方の距離をNFTによって近づけることができるのでないかと感じました。というのも、いつでも誰でもメディアを誰が推し進めているのかというそのつながりを確認することができるからです。

ミッションの体現

「世界を繋ぎ、可能性を最大化する」というのが私たちのミッションです。

そのためにメディアを作って世の中に情報発信している私たちの今の頑張りも、未来において報われるようにしたかったのです。

壮大なテスト

今回の取り組みは編集長自身の功績に対し未来でも報酬を受け取れるという面から、NFTを用いた配当やストックオプションとも言えるかもしれません。

というのも、役職者が現場を離れて(離職)もメディアが存在し成長し続ければ、後述する報酬ルールに則って役職者へ入る報酬は増え続けます。

そのため、役職者は自分の在籍中にメディアが育つよう努力します。自分が巣立った後にもメディアが成長し続けられるように、チームにも目を向けます。一貫性をもってやる事が自分やメディア、世の中にとってプラスに働くからです。

ただ、その報酬が本当に納得感のある、正しい報酬設計なのかどうかはやってみないと分かりません。今までに前例がないからこそ、実際にアクションを起こし、関わる人に湧き上がってきた感情を言語化しようと考えています。

「役職」についてもう一度考えられる

この役職NFTは健全な人が受け取れば健全に仕組みとして回ると思っています。つまり、受け取る人には肩書や資格だけでなく、フラットに物事を考えられるといった人間性も必要です。例えば、役職者が目先のお金欲しさに役職NFTを勝手に第三者に転売してしまう可能性も考えられます。

極端な話、そういうことができてしまう中でいかに適切な人材を役職を引き継ぐか、より真剣にチームで議論できるようになります。なぜなら、役職者はNFTによって次の役職者の仕事が自分の未来にも具体的に、確実に影響する事がわかっているからです。

以上を体現する為、今回役職NFTを発行することといたしました。

報酬について

では、報酬面はどうするのか。読者の皆さんも気になられているかと思いますのでお伝えします。

現状、役職NFTの報酬分配ルールとしては、半年に1回、メディアの売上の1%を役職者に配分します。繋がりに記載されている人全員1%ずつ、ではなく歴代役職者全員合わせて1%です。

また、現段階では報酬計算のルールがブロックチェーンに書き込まれている訳ではありません。非中央集権型ではなく、中央集権型で運営をしていく予定です。

というのも、本来は非中央集権で行いたいのですが、スピード感をもってこの取り組みを行う為にこの方法を選択しました。同時にルールにも改善が前提であることが理由として挙げられます。

ただ、NFTは目的ではなくて手段なので、今はこれでいいとメディアチームで納得しています。

ちなみに、今回の「NFTMedia編集長」のNFTの販売価格については未定ですが、初代編集長が支払いやすい金額に設定し、以後も大きく変わる事はない予定です。

報酬設計に関する議論公開

報酬について議論した意見を公開します。

  • メディアとしてどの指標を見るのかは目的や文化によって異なる。

→法人格や社長の思惑が反映されやすい。

  • 売上から分配していいのか。利益からでなくていいのか。

→わかりやすく売上で表現。

  • PVやUUで測る。

→メディアとしては大切だが、それだけでは事業として成長しない。

  • ビジネスである以上、売上が必要。

→事業継続が大前提であるので、指標には必ず入れるべき。

  • 万人の納得する完璧なルールはない

→各人、自分の立場から物事を判断する事が多いため。

  • 努力を正当に評価する軸が足りてない。

→「軸」の不足。議論と実際の体感値が欲しい。

  • 大切にしたい考え

→メディアのミッションビジョンバリューを体現するようなルールであること。

  • ミッションに一番貢献した人の貢献度合いを大きくし、多く支払いたい。

→3年在籍してた編集長で1 mmも革新を起こさなかった人と2ヶ月でとんでもなく革新して自分の資源を総動員してメディアを10倍に成長させた人では、未来の報酬に差があるべきではないか。

  • 成長率

→成長は必要。その人が携わってからメディアがどう伸びたか、出した成果、成長率から決めたほうが良い。

  • 成長率否定派

→ダウントレンドであった場合や競合が増加して伸びにくかったが今までの信用やコンテンツの積み重ねを用いて、数字の下落を維持した、というも評価になる可能性はある。

また、成長率だけ見るようになると、「俺がいる間だけメディアが伸びていればいい」というようなメディアを「育てる」ではなく今この瞬間のため、自分のために先の未来でメディアの信用が堕ちようがボロボロになろうがどうなろうが自分のところだけ高成長すればいいとなるのは良くない。

  • 時系列的なバランス調整

→最初の編集長ほど変数が高い。なぜなら立ち上げが一番大変で、何をしても数字に反映されにくいから。10代目の編集長と初代の編集長だと初代編集長の方が変数が例えば10倍高い、というような状態をルール化する。

と、このような議論を行いました。今は今のルールで運用を開始し、還元を行いながら、さらなるルールを具体的に作っていきます。

今後の展開について

今回は「NFT Media編集長」という役職をNFT化しました。

実は次とその次も考えてあり、現在準備中です。

世界を繋ぎ、可能性を最大化するための試みです。

メディアとして情報を発信していくことはもちろん、私たち自身もミッションを体現すべく、新しいアクションを起こし続けていきます。