NFT漫画とは
NFT漫画とは、NFTの技術を活用した漫画作品のことです。
近年では、漫画業界でNFTを活用する動きが活発化しています。
大量に印刷され市場に投入される漫画作品は、中古転売されると作者を初めとした権利者の手を離れて流通します。特に初版本や作者によるオリジナルのイラストなどは美術品のような価値を持つことも少なくなく、作品や作者の手を離れてからも値上がりを続けることもよくあります。
NFTはブロックチェーン技術を用いて、デジタルデータに改ざん不可能なシリアルナンバーを刻み、唯一性を与える技術です。こうした漫画作品をNFT化すれば、何度転売されても権利者に収入が還元されるため、漫画の可能性を高めることに繋がることが期待されます。
まだ、漫画作品やその原画は経年劣化に弱く、長期保存することで、かえって価値が低減しかねない弱点がありました。新たな価値を創造するための取り組みとして、NFT活用に注目が集まっています。
漫画の違法転載サイトに代表される海賊版という問題に対してもNFTを活用することで、適切な対価を徴収できる可能性もあります。
NFT×漫画の可能性はまだまだ大きく、これから新たな取り組みが始まると思われます。
NFT×漫画のメリット
「漫画×NFT」によってどのようなメリットが得られるのでしょうか。
主に以下の2点があげられます。
- 制作者の権利が守られる
- 低コストでグローバル市場に販売できる
制作者の権利が守られる
デジタルデータ作品は容易に複製できてしまう性質上、違法コピーや海賊版が出回ってしまう問題を抱えていました。
社会問題化した漫画の違法転載サイト「漫画村」事件では複数の大手出版社が、転載被害に対して計19億円以上の損害賠償を請求するほどになりました。今も、違法転載や海賊版は後を絶たず、被害は続いています。
しかし、NFT技術を取り入れることでコピーによる不正取引を防止します。
不当な商品の流通により阻害されていた作家や出版元への収益を守り、制作者が本来得られる権利を守る事が期待されます。
また、作品本来の真贋性と所有権をあきらかにすることが出来るので、漫画やアートの資産的価値をより強固にします。漫画作品の愛好家に価値を提供することが可能です。
低コストでグローバル市場に販売できる
日本の漫画はいまや、国内にとどまらず多くの国で楽しまれるグローバルなコンテンツへと成長しました。
しかし、海外の流通プラットフォームに載せるには言語の翻訳や印刷の変更など、諸々の手間が発生します。大規模なビジネスを仕掛けることができるのは、大手出版社だけに限られ、小規模の出版社やインディーズ的な活動をする作者は世界市場で作品を発表することは難しい状況でした。
しかし、NFTを活用したデジタルデータならば、よりアクティブに世界への発信が可能になるかもしれません。新しい技術を取り入れることで、作品の価値はより世界に広がり、新たな経済圏を生み出すこともできるでしょう。
NFTに乗り出した漫画家、出版社、作品
東村アキコ
「NEO美人画2022」は、東京タラレバ娘や海月姫など、数々のヒット漫画を生みだした東村アキコ氏による、現代アートコレクションです。
日本の美をテーマに、季節の移ろいや着物の合わせ方や柄から織りなされるストーリーを表現した作品群として展開されます。
また、それぞれに東村アキコ氏による書き下ろしの詩が添えられました。
1つ1つの作品に対して長い制作時間を費やし、1年間に20作品の出品を予定があることを発表しています。
第1弾は、2022年11月27日にリリースされました。この企画は今後5年間に及んで継続される予定です。
展示会などのリアルイベントと連動させ、NFTに馴染みのないユーザーに対しても現代アートとして提供していきます。
販売時期:2022年11月27日~
販売個数:40点
販売価格:500,000円~
現在のフロア価格:500,000円(2023年3月時点)
大島司「シュート!」
「SHOOT! WORLD」は、人気サッカー漫画「シュート!」を題材に、新たなサッカー関連IP(知的財産)創出をもくろむプロジェクトです。
ファンと共にコミュニティを共創し、新たなサッカー漫画の制作や、サッカーと音楽を融合したフェスの開催などを目指します。
Wカップイヤーである2022年6月28日にNFTを販売しました。作中の名台詞「サッカー好きか?」を合言葉にしたDiscordコミュニティも運営中です。
販売時期:2022年6月28日~
販売単位:1パック
販売パック内容および価格・パック数
「シュート!1巻表紙カラー原画」(1種/1モーメント):30,000円(税込)/11パック
「シュート!2巻表紙カラー原画」(1種/1モーメント):30,000円(税込)/11パック
「シュート!厳選名シーンNFT」(1種/3モーメント):5,000円(税込)/100パック
集英社
週刊少年ジャンプなど、多くの人気漫画雑誌を発行する集英社でも、「マンガを、受け継がれていくべきアートに」をテーマに、NFTを取り入れた新しい取り組みが始まりました。
紙の原画は非常にデリケートで、退色や劣化が起きやすく、長期の保管が非常に困難とされていました。
そこで最高品質のデジタルスキャンを利用し、作品をデジタル化。劣化することのないデジタル作品にすることで、作品の価値を永続的に担保することになります。
またブロックチェーン技術による唯一性の証明が、受け継がれるべきアートへと昇華させることができると考えられています。
販売時期:2021年3月1日~
販売個数:1作品につき1点のみ
販売価格:198,000円~
NFT漫画に特化したマーケットプレイス
KLKTN
公式サイト:https://klktn.com/ja
運営会社:KLKTN Limited
KLKTNは、「アーティストとファンを特別な体験でつなぐ」をテーマにしたキュレーション型プラットフォームです。
出品される作品は、認証を受けた数量限定のデジタルアートのみ。
購入者には特別なNFTの付与や、アーティストの創作活動の舞台裏にアクセスする権利が与えられます。
ファンは、応援するクリエイターの作品を集めることで、制作により深く関わりを持つことが出来るのです。
Rakuten NFT
公式サイト:https://nft.rakuten.co.jp/
運営会社:楽天株式会社
Rakuten NFTは、大手企業「楽天グループ」が運営するマーケットプレイスです。「ウルトラマン」や「シュート!」など、多くの人気作品を取り扱っています。
楽天NFT最大の特徴は決済方法にあります。
まず第一に、クレジットカードの利用が可能です。従来、NFTの購入に必要な仮想通貨やウォレットを使わずに売買が楽しめるので、初心者でも気軽に楽しむことができます。
また楽天ポイントも使えるので、楽天ユーザーならお得にNFTを楽しめるでしょう。
ANIFTY
公式サイト:https://anifty.jp/ja
運営会社:株式会社ANIFTY
ANIFTYはアニメアートに特化したキュレーション型NFTマーケットプレイスです。
出品するアーティストはすべて審査によって選出された公認絵師。通常の販売はもちろん、オークションや二次流通機能も備えています。
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