CryptoPunks(クリプトパンクス)とは?特徴や高額取引事例、将来性を解説
引用:https://www.larvalabs.com/cryptopunks

『CryptoPunks(クリプトパンクス)』は2017年6月に、Larva Labs社から発行されたコレクションNFTです。全発行総数は10,000点。8ビットスタイルで描かれた24✕24ピクセル(ドット絵)のキャラクターが特徴的です。

リリース当初は無料で配布されていましたが、現在では『最古のNFT』と呼ばれており、その高い希少価値から、1,000万円越えの高額取引が行われています。

販売から5年以上経つ今なお、不動の地位を確立しNFTコレクターから愛され続けるコレクション『CryptoPunks』。

本記事ではCryptoPunksの特徴や高額取引事例、将来性を解説します。CryptoPunksに興味のある方はぜひ最後までご覧ください。

CryptoPunks(クリプトパンクス)とは?

CryptoPunks
引用:CryptoPunks公式サイト

『CryptoPunks(クリプトパンクス)』は2017年6月に発行された、古い歴史をもつNFTコレクションです。

5つの種類と87個のパーツの組み合わせによって作られたキャラクターで構成されており、総発行数は10,000点にのぼります。

8ビットスタイル24×24ピクセル、いわゆるドット絵で描かれたバストアップのデザインが特徴的です。特別な機能(ユーティリティ)はなく、コレクションアイテムとして、あるいはTwitterなどSNSのアイコンにする事が主な用途となっています。

CryptoPunksでは、今後作品が新しく追加されるといった事はありません。似たようなデザインの模倣品が多く出回っていますが、正統なCryptoPunksは現存する10,000体のみとなります。

NFT投資家の間では『CryptoPunksを持っていることが一種のステータス』とも言われており、世界的ラッパーのスヌープドッグ氏やジェイ・Z氏、スティーブアオキ氏など多くの著名人やセレブが購入したことで話題になりました。

CryptoPunks(クリプトパンクス)の特徴

CryptoPunksの特徴は以下の3点です。

  • 世界最古のNFTコレクションの一つ
  • フルオンチェーンのジェネラティブアート
  • Yuga Labsが権利を購入

順番に解説していきます。

世界最古のNFTコレクションの一つ

CryptoPunksは、イーサリアムブロックチェーンにおいてもっとも古い歴史を持つNFTコレクションの一つです。

2017年6月にLarva Labs社からリリースされました。Larva Labs社はカナダのソフトウェアエンジニアであるMatt Hall氏とJohn Watkinson氏の両名によって立ち上げられました。

元々はスマホ向けのゲームやアプリを開発していましたが、ロンドンのパンクシーン、サイバーパンクムーブメント、電子音楽デュオ『ダフトパンク』に触発されCryptoPunksプロジェクトに着手したと言われています。

ブロックチェーンを取り入れることで、デジタルデータに希少性と永続性をもたらす事を目的とした実験的プロジェクトであり、同社ではMeebitsやAutoglyphsといったNFTアートプロジェクトも展開しています。

またCryptoPunksはイーサリアムブロックチェーンを基盤にしたNFTですが、ERC-721規格を使用していません。というのも、CryptoPunksリリース当初はまだER-721が作られていませんでした。

そのため、ERC-20をベースにしたカスタム規格を使用しています。この規格は、現在最もメジャーであるERC-721のインスピレーションになった存在とも言われています。

前述したように、CryptoPunksには主だったユーティリティはありません。

このコレクションの価値を生みだしているのは、『最も古いNFTアートである』という歴史的側面が強いのだと思われます。

フルオンチェーンのNFTアート

CryptoPunksは『フルオンチェーンのNFTアート』としても知られています。

フルオンチェーンとは、NFTの画像を含むすべてのデータがブロックチェーン上に刻まれた状態を示します。

一方、現在出回っている多くのNFTは、画像・動画・テキストなどのデータを外部ストレージに保存し、該当するURLのみをブロックチェーン上に記録する手法を採用しています。

つまり、ブロックチェーンに刻まれ永続性が担保されているのはURLのみであり、NFT自体に永続性があるとは言えません。

CryptoPunksはフルオンチェーンとして、永続性に優れたNFTと言えるのです。

フルオンチェーンNFTは、『作成に高額なガス代が掛かる』『元のデータサイズが非常に小さくなければいけない』など、多くの制限をかかえることになります。

Yuga Labsが権利を購入

2022年3月11日、世界的人気NFTコレクション『Bored Ape Yacht Club(以降、BAYC)』を手掛けるYuga Labsは、Larva LabsからCryptoPunksのIP(キャラクター等、知的財産)買収した事を発表しました。

Larva LabsはCryptoPunksの商業化について厳しく取り扱ってはいませんでした。そのため、CC0と勘違いされ、勝手な二次創作が発生しています。

そこでCryptoPunksを引き継いだYuga Labsは、CryptoPunksの保有者に対して商業化権の付与を行いました。これにより、CryptoPunksホルダーはキャラクターを活用したグッズやアートの販売および利益を得ることが許可されたのです。

これまで特段、ユーティリティを持たないNFTだったCryptoPunksに対して実用的価値が付与されたと言えるでしょう。

また、Yuga Labsが運営するメタバース『Otherside』でも、CryptoPunksの登場が予定されています。発表されたティザー映像では、CryptoPunks・Mutant Ape Yacht Club・Bored Ape Yacht Club・Meebits・Nouns・CoolCatsなど、世界を代表するNFTキャラクターたちが登場しました。

コミュニティの創出やガバナンスに強みを持つYuga Labsが運営に加わることによって、これまでになかった展開が期待されます。

CryptoPunks(クリプトパンクス)の種類

CryptoPunks
引用:CryptoPunks公式サイト

CryptoPunksはさまざまな種類とパーツの組み合わせによってキャラクターが生みだされています。

この項では、特に希少価値が高いとされる3種類のCryptoPunksを紹介します。

エイリアン(Alien)

CryptoPunks
引用:CryptoPunks公式サイト

青い肌が特徴的な『エイリアン(Alien)』は10,000体の内、わずか9体しかいないもっとも希少価値の高い種類と言えます。

CryptoPunksの中でも高額取引が頻繁に行われており、これまでの最高額は8,000ETH(2370万ドル)での売買が成立したケースもありました。

歴代の取引事例でも上位1~3位はすべて、エイリアンが占めています。

猿(Ape)

CryptoPunks
引用:CryptoPunks公式サイト

『猿(Ape)』は10,000体中、24体しか存在しないCryptoPunksの中でも2番目に希少価値の高い種類です。

これまでの取引最高額は2022年9月28日に行われた3,300ETH(445万ドル)。

歴代最高取引額10位中6つを猿が占めています。

ゾンビ(Zombie)

CryptoPunks
引用:CryptoPunks公式サイト

緑色の肌が特徴の『ゾンビ(Zombie)』は全コレクション中、88体のみ存在するCryptoPunksです。

エイリアン・猿に比べ体数が多いですが、それでも高額での売買対象になっています。

2021年9月11日に行われた取引では、2,000ETH(663万ドル)にて約定が成立しました。

CryptoPunks(クリプトパンクス)の高額取引事例

過去最高額取引『CryptoPunk 5822』

CryptoPunks
引用:CryptoPunks公式サイト

CryptoPunksにおいて、歴代最も高額取引となったのが『CryptoPunk 5822』です。

購入したのは、ブロックチェーンソフトウェア企業「Chain社」のCEO、ディーパック・タプリヤル氏です2022年2月12日に取引が行われ、その金額は8,000ETH。当時のレートで2,370万ドルになりました。

9体しかいないエイリアンであり、かつ青いバンダナをつけた希少性も高額になった要因と言えるでしょう。

クレジットカード会社Visaが購入『CryptoPunk 7610』

CryptoPunks
引用:CryptoPunks公式サイト

大手クレジットカード会社VisaがCryptoPunksを購入したことで話題になりました。

取引は2021年8月19日。49.5ETH(約16万ドル)にて取引が行われました。

購入した経緯は「文化と商業の架け橋となる歴史的なNFTプロジェクトである」と発言しています。

また、VisaではNFT分野を支えるクリエイターやコレクター、アーティストを支援していくと表明しました。

NFTは今後、商業やエンターテイメントなど様々な分野で活用される物であり、顧客や提携企業にも導入を進めるための第一歩としています。

世界的ラッパーが購入『CryptoPunk 3831』

CryptoPunks
引用:CryptoPunks公式サイト

世界的ラッパー『スヌープドッグ氏』が850万ETH(208万ドル)で『CryptoPunk 3831』を購入しました。

スヌープドッグ氏は熱烈なNFTコレクターとしても知られており、全部で10体のCryptoPunksを保有しています。

希少価値の高いゾンビであることに合わせて、医療用マスクを着用していることからコロナ禍にマッチしたデザインが高額になった要因かもしれません。

CryptoPunks(クリプトパンクス)の価格推移

引用:CoinGecko
(CoinGeckoはCryptoPunks公式マーケットプレイスのデータを参照しています。)

CryptoPunksの価格推移を見てみましょう。

2017年6月に無料配布された当コレクションは2020年9月までの約3年間、0.01ETH~0.88ETHの価格で推移していました。

その後、2021年を境にNFT自体が盛り上がりを見せ始め、徐々に高額での取引が行われるようになります。同年9月にはフロア価格(最安値)125ETHを記録。

以降は乱高下を繰り返しながらも、徐々に落ち着きを見せていきます。

2023年はNFT冬の時代と言われ、NFT市場全体で市況の悪化と相場の低下が騒がれますが、それでもなお2023年5月時点でフロア価格は49.69ETHを記録しています。

CryptoPunks(クリプトパンクス)の将来性

CryptoPunksはNFTアートのモナリザになりうると言われており、コレクターからは今なお根強い人気を見せています。

NFTの市況と共に、その市場価値を大きくしていき一時期は日本円で億を超える金額での取引が行われていました。

2023年5月時点では、NFT全体の相場が悪く、国内外の様々なコレクションにおいて全体的な値下がりを見せています。

しかしNFTという画期的な技術はまだ黎明期であり、これから徐々に一般化され新たなる価値が見出されるであろうと言われています。

もっとも古い歴史を持つNFTコレクションの一つであるCryptoPunksは、今後NFTの普及と盛り上がり次第では、何物にも代えがたい美術的な価値が付与されるかもしれません。

またYuga Labsによる買収によって、IPとしての活用、メタバースへの進出など、様々な実用価値が生み出され、ただのアートにとどまらず幅広いシーンでの活用が期待されます。

CryptoPunks(クリプトパンクス)の購入方法

CryptoPunksの購入手順は以下のとおりです。

  1. 仮想通貨取引所のアカウント作成
  2. 仮想通貨取引所でイーサリアムを購入
  3. ウォレット『MetaMask』のアカウント作成
  4. MetaMaskにイーサリアムを送金
  5. CryptoPunks公式サイトにアクセス
  6. CryptoPunks公式サイトにMetaMaskを接続
  7. 作品を選んで購入

▼1〜4までの手続きは下記の記事を参考にして下さい。

▼CryptoPunks公式サイトは下記のリンクをご利用下さい。

※偽コレクション、類似品が多いので使用するリンクには注意が必要です。
https://cryptopunks.app/

CryptoPunksは公式サイトでしか売買ができません。

作品の背景色によって、販売中か否かを判断できるので参考にしてください。

・背景『青』/販売・入札が行われていない(非売品)
・背景『赤』/販売中
・背景『紫』/入札中

CryptoPunks(クリプトパンクス)のまとめ

今回は『CryptoPunks』を解説しました。

CryptoPunksはイーサリアムでもっとも古い歴史を持つNFTコレクションの一つです。

NFTの発展と共に様々なドラマを生み出し、今なお多くのNFTコレクターから愛され続けています。NFTはこれからさらなる技術革新と一般的な活用により、その価値をさらに高めていくことが予想されます。

世界的Web3企業Yuga Labsの介入によって、歴史的にも技術的にもCryptoPunksはこれからも多くの物語を生み出していくことになるでしょう。

CryptoPunksの今後の発展から目が離せません。

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